紡ぐ

不登校の娘たちを通して、自分の子育て、人生やり直し中!不登校を問題だと思う私が問題だったという・・・

宮本輝氏の展示会は歓びの時間だった

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3連休の最後は、展示会を知ったのも遅く、もうここしか行く時がな~い!とすべりこみで行ってきた、 ≪小説家 宮本輝≫ の展示会。


www.himejibungakukan.jp



我が家からは、開催場所の姫路文学館まで電車と徒歩で、約2時間。行きたがらない子どもたちを、「プチ旅行しよや~!」と半ば無理やり連れて行き、どっと疲れた場面もあったけれど、行ってよかった~!!!!!



改めて、 「あぁ、この人の小説を読んできてよかった」 と思った。
そして、今の自分を作り上げてる成分の何割かは、この方が紡ぎだす言葉でできあがってるんだと感じた。そして、そうありたいなと。


19歳の時に出会って 約20年間この方の小説を読んできた。 その時その時の自分の中のもやもやや、頭を幾度となくかすめる思いをピタリと登場人物の言葉にしてくれることが多くて。


今回の展示会で見た言葉の中には、それを読んだ当時の自分の環境を思い出すこともあったり。頭の片隅に忘れられていた言葉を見て、今の自分と改めて重ねてみたり。当時は、何も感じなかった言葉が今の自分には響くことって多かったりするもんね。



<心は巧みなる画師の如し>


心で思い描いたことが、現実になる。それほど、想像や思うことはエネルギーがある。ということなんだと捉えたんだけど。


子ども達が、二人して不登校になり、落ち込みもしたけれど、きっとそこで気づかなければならないことが私にはあって。
そして、それを味わいたくて今の現実を引き寄せてるんだろうなぁと、思っていたところの上の言葉だったり。



毎日生きていて、ふと感じる何か。

それを表すことのできない自分の言葉の少なさにがっかりする中で、小説の中の言葉に、カチっとあてはまる瞬間。

その瞬間が欲しくて読み続けるのかもしれないなぁ。



難しい言葉で、物事を考えることのできない自分の頭。目の前の難解に思える出来事や、心の中の深いことを
「感じているのはこういうことだよね」  「それは、こういうものなんだよ」 って、優しい言葉で私の手の中にポトリと落としてくれる。



何かに秀でる人は、難しいことをまるで誰もができるかのように、簡単にこなす。
数式一つにしても、スポーツにしてもなんでもそうじゃない?
やってるのを見ると、簡単そう!って思う。で、もちろんやってみると何一つできなくて。そんな私に、うだうだと小難しい言葉で説明せずに、簡潔に、そして的確に教えてくれる。そしてそんな人って決まって偉そうにしないのよね。それがまたかっこよくて。



だから、宮本輝という人は難解な人生の諸々を、私にも理解できるように簡単な台詞や言葉で、的確に絶妙に教えてくれる最高にかっこいい人なのです。
(この説明する言葉の陳腐さよ😢)



子どもたちが不登校になって、それに対して今はなんとも思わなくなって(いや、まだ少しはなんなりと思ってるけど) 。
今年は自分のことを思いっ切り掘り下げていこう!と決意したこのタイミングに行けた歓びを感じてる。
改めて、宮本輝という人のこと、読んできた小説のことを考えるきっかけにもなって、それを書きだす場所があって。


これから歳を重ね、さらに色々な経験をしていくことでもっと味わい深くこの人の小説を読めるのかと思うと、たまらんね。なんでもこ~い!って気持ちになるからすごい。
そして、何よりもこの人の小説を手に取った20年前の私がえらい!


最後は、自分をほめて終わるっていうね・・・・







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もちろん姫路城も堪能してきた🎵




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